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2016年1月27日水曜日

にぎやかな宇宙・音源とエネルギーについて


音のエネルギーは音源からの距離に二乗に反比例して減衰します。つまり距離が遠くなるほど加速度的に音が小さくなります。これは音が一点から発生している、つまり点音源の場合です。

では音が線状に発生している線音源の場合はどうでしょう?話を単純化するために長さ無限大の線音源を考えます。この場合音のエネルギーは距離に反比例して小さくなります。つまり点音源より音の減衰が小さいのです。波の音が意外に近くから聴こえてきたことはありませんか?点音源的な距離感に慣れている人間の耳に、波の音はちょっとした錯覚を引き起こします。

では面音源ではどうでしょうか?これも単純化のため無限大の面音源を考えます。驚くべきことにこの場合、音源からいくら離れてもエネルギーが減衰しないのです。つまり音から逃れることができません。しかし安心してください。自然界にこのような音源が存在するか、考えてみても思いつきません。

ここまでの話はずいぶん昔、大学時代に電磁気学の講義で習った内容です。気怠い午後の授業の中で、海辺の風景を思い浮かべながら、なるほどなあと感心しながら聞いていた記憶があります。

点、線、面とくれば次はやはり3次元立体音源でしょう。しかし残念ならが無限立体音源の場合、音源からの距離というものが定義できません。何しろ全ての点が音源なのですから。

「音源」ではありませんが、3次元空間全体に広がるエネルギー源としては、ビッグバンの名残りと言われている宇宙背景放射(宇宙マイクロ波背景放射)がこれに該当するでしょう。しかし人間はマイクロ波を知覚できなくてよかったなあとつくづく思います。何しろ相当うるさいこと間違いありませんから。

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